ひとり言
- 公開日
- 2025/08/20
- 更新日
- 2025/08/20
児童の様子
以前、紹介したかもしれませんが・・・。
☆時計なんか怖くない☆ 向田 邦子さん(放送作家)の文章より
1日は、どうして24時間しかないんだろう。
人は誰でも一度や二度はこう考えるでしょうが、私も20代には、かなり真剣にこう考えたものです。24-8=16
1日8時間は寝ないと体に毒だと言われて、一応、こんな引き算をしてみるのですが、その8を7にし、6にして・・起きている時間を増やしました。
読みたい本。始めたい習い事。見たい映画や芝居。行ってみたい旅。いつも、それらのスケジュール(実現不可能な夢のプランです)が、時計のセコンドのように私を追い立て、責め立てていました。
『また今日も1日を無駄にしてしまった』本当に眠るのがもったいないと思ったものです。
でも、今、考えると・・・なぜ、あんなに焦(じ)れていたのかと思います。あの頃の私は、いつも腕時計を気にしていました。(中略)
時計は絶対ではありません。
人間が作ったかりそめの約束です。
もっと、大きな『人生』『一生』という目に見えない大時計で、自分だけの時を計ってもいいのではないでしょうか。若い時の『ああ、今日一日、無駄にしてしまった』という絶望は、人生の大時計で計れば、ほんの一秒ほどの素敵な時間です。
恐れとむなしさを知らず、得意になって生きるより、それはずっとすばらしいことになると思います。
どんな毎日にも、生きている限り『無駄』はないと思います。『焦り』『後悔』も、人間の貴重な栄養です。
いつの日かそれが、『無駄』にならず『こやし』になる日が、必ずあると思います。
※毎年、夏休みになるとこの文章を読み返すんです。とってもいい文章だと思います。いかがでしょうか?